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新しい取り組み、防窮訓練とは?

今年夏に東京大学未来ビジョン研究センターライフスタイルデザイン研究ユニットの客員研究員である白取耕一郎先生が、日本で生活に困窮した時にどこに情報を求め連絡すれば良いかという社会課題に取り組むための方法と、支援の調査と研究を行う法人「一般社団法人防窮(ぼうきゅう)研究所」を設立させました。
日本で暮らしていて突然の病気や事故等で働けなくなったり、貯金を崩して生活しなくてはいけなくなる状況は、誰もが抱えています。その時、行政には様々な支援制度や助成金・補助金制度もあるのですが、沢山有りすぎて分かりにくくなってしまっているという欠点があります。
白取先生は日常に潜む突然の生活困窮という社会課題について、地震や火災などの災害が発生する前に訓練するのと同じように、生活困窮に陥る前に生活に困ったことを想定した訓練を学生時代にシミュレーションする防窮訓練を提唱しました。
さらに生活困窮した人達向けの防窮アプリの開発も創案し、エンジニア達に呼びかけ、行政のオープンデータを使って、行政側で提供している生活を援助する制度を「支援みつもりヤドカリくん」というアプリにして、簡単に制度をみつけられるようにして、開発を進めています。
今後、行政からのオープンデータの提供に、開発資金の調達という壁はありますが、法人設立前から様々な人達との連携を計っていて、法人設立でより広範囲の展開をしていくようです。
生活者と行政それぞれが抱える社会課題を見いだしたうえで、将来的には社会問題にならないような訓練を提唱し、また身近なアプリを使って解決を図るという手段まで見つけている訳なので、あとは実現に向けたプログラムを明確にしていけば良い段階まできています。今後の活動については下記の防窮研究所のホープページで発信されると思いますので、ご関心のある方はアクセスしてみて下さい。

一般社団法人防窮研究所
https://www.poverty-prevention.net/

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